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Iターン希望の若者30人待ち… エネルギーで未来をつくる町

北海道下川町は人口わずか3600人の過疎の町で、昭和31年に財政再建団体に陥ったこともあるが、今住民の顔はすこぶる明るく、このたび待ちに待った町営住宅がオープンした。自然エネルギーの導入で町が活気を取り戻してきている。燃料は捨てられるハズだった木材。この町営住宅は、廃材を利用し木質バイオマス燃料で22戸全ての住宅に暖房・給湯を供給、この地域は冬場になると-30度になり、この燃料によって燃料代が2~3割安くなる。また、集住化することで社会福祉も安くなる。

下川町の9割は森林で、林業は衰退産業といわれているが、町は森林資源を使うしかないと考えた。町の森林組合の組合長は「今TPPなんて問題がありますけど、林業においては30年前に関税が撤廃されてきているので、そういう中でかなり厳しい状況に追い込まれてきましたけど、厳しいといわれてもそこで生活をしなければいけないので、その場所を自分達で考え出していかなかったらうまくいかないと思う」と話す。町は財政再建団体に転落したが国有林を買い進め、合併を回避して森林組合と林業を育成。フローリングや木炭、防虫剤などといった木材加工品をつくり、木を余すことなく使い、利益を得た。今では年間10億円を売り上げる町最大の産業となっている。

雇用も生まれ、若者が全国から集まってきた。森林組合の1人・40歳の工藤尚和さんは、36歳のときに大手通信会社から転職し、妻と2人の子供とともにこの下川町に移住。工藤さんは「楽しいですね。充実しているといったほうがいいですかね」と話している。今下川町森林組合は就職希望者が30人待ちの状態で、職員70人のうち半分以上がIターン、Uターンとなっている。また町の職員に転職した人もおり、仲埜公平さんは環境省時代に得た知識を生かして制度つくりなどに従事している。町は合併回避後10年で、町債を70億円から50億円に減らし、10年前から大学と経済構造を分析し、補助金に頼らず自立する道を模索してきた。

下川町内で使う灯油や電気などのエネルギー代は、年間で12億円にものぼるが、これを自前の木質バイオマスに置き換えれば自給できる。町の林業からエネルギーをつくり、そしてさらに産業にすれば自立する。そこでまず、バイオマスを使った熱供給システムを使って公共施設の42%で暖房・給湯をまかない、これにより年間1600万円を削減。その分、中学生まで医療費原則無料、保育料一律10%引き下げなどといった子育て支援に還元した。再来年には発電事業に踏み切る計画。

2013年6月19日 21:54 ~ 23:10

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